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新薬の市場環境を読む

シミラー・レミケードは新時代を拓くか

第21回

バークレイズ・キャピタル証券株式調査部 関篤史

2012年6月1日号

 韓国セルトリオンが3月2日に欧州規制当局に申請したバイオシミラー版レミケードは、初のバイオシミラーモノクローナル抗体だ。レミケードは関節リウマチやその他の炎症性疾患であるクローン病などを対象とした幅広いバイオ製剤クラスに属する。レミケードのように、多くの製剤がターゲットとしている腫瘍壊死因子アルファ(TNFα)は免疫細胞や炎症を制御するのに中心的な役割を果たすサイトカインである。同クラスは商業的に極めて成功しており、疾患修飾によるベネフィットから12年合計グローバル売上高は270億ドルに達する。 TNFα阻害剤の目標は一目瞭然だが、それらの薬剤の作用機序はより複雑である。TNFα阻害剤は完全に異なった構造を持ち、TNFαは疾患ごとに異なった作用を示したり位置にいたりする。TNFαの阻害は炎症を減少させるだけでなく、細胞増殖、ウイルス増殖、腫瘍化に...  韓国セルトリオンが3月2日に欧州規制当局に申請したバイオシミラー版レミケードは、初のバイオシミラーモノクローナル抗体だ。レミケードは関節リウマチやその他の炎症性疾患であるクローン病などを対象とした幅広いバイオ製剤クラスに属する。レミケードのように、多くの製剤がターゲットとしている腫瘍壊死因子アルファ(TNFα)は免疫細胞や炎症を制御するのに中心的な役割を果たすサイトカインである。同クラスは商業的に極めて成功しており、疾患修飾によるベネフィットから12年合計グローバル売上高は270億ドルに達する。 TNFα阻害剤の目標は一目瞭然だが、それらの薬剤の作用機序はより複雑である。TNFα阻害剤は完全に異なった構造を持ち、TNFαは疾患ごとに異なった作用を示したり位置にいたりする。TNFαの阻害は炎症を減少させるだけでなく、細胞増殖、ウイルス増殖、腫瘍化に影響

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