隘路迎えるヤクルトの医薬品事業
仏ダノンとの軋轢が落とす暗い影
2012年6月1日号
ボクシングに例えれば、いきなりの乱打戦は避けようと、慎重に互いの間合いを測っている段階と言えようか。乳酸菌飲料国内最大手のヤクルト本社が4月以来、筆頭株主である仏ダノンが求めるヤクルト株の買い増しを、頑なに拒んでいる問題のことである。
向こう5年間は出資比率を引き上げない──07年に結んだこの両社の“休戦協定”が5月15日に効力を失った。これによりダノンは、現行20%強の保有比率を36%にまで自由に高められる権利を得た。一方、ヤクルトの堀澄也会長、根岸孝成社長にとってダノンの存在は、気を遣うタニマチから、喉元に突き付けられる刃へと一変した。
主導権を握るダノンがいつ、どのような形で動き出すのかに衆目が集まるなか、成行き如何によっては、ヤクルトの「復活」を金銭面で下支えした医薬品事業の行く末にも、暗い影を落とす可能性が出てきている。
ボクシングに例えれば、いきなりの乱打戦は避けようと、慎重に互いの間合いを測っている段階と言えようか。乳酸菌飲料国内最大手のヤクルト本社が4月以来、筆頭株主である仏ダノンが求めるヤクルト株の買い増しを、頑なに拒んでいる問題のことである。
向こう5年間は出資比率を引き上げない──07年に結んだこの両社の“休戦協定”が5月15日に効力を失った。これによりダノンは、現行20%強の保有比率を36%にまで自由に高められる権利を得た。一方、ヤクルトの堀澄也会長、根岸孝成社長にとってダノンの存在は、気を遣うタニマチから、喉元に突き付けられる刃へと一変した。
主導権を握るダノンがいつ、どのような形で動き出すのかに衆目が集まるなか、成行き如何によっては、ヤクルトの「復活」を金銭面で下支えした医薬品事業の行く末にも、暗い影を落とす可能性が出てきている。
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