ラテン転々
「ラテン気質」への関心
No.24
三山喬
2012年5月15日号
次回の「その次」あたりからになるだろうが、本コラムの中身を少し変えてみたいと考えている。日本にいる南米人を中心に、スペイン人やイタリア人にも手を広げて、インタビューによって「ラテン的な人生観」を掘り下げてみたい、と思うのである。 7年も現地に住みながら、私はそれを考えたこともなかった。日本人としての価値観を捨て去らない限り、彼らの考え方を取り入れることは不可能だと思っていたからだ。以前、触れたことがあるかもしれないが、ペルーにいた頃に、小さな新聞紙上の論争に巻き込まれたことがある。私の書いた文章に、「お前は、南米人を見下す人種差別主義者だ」とクレームがついたのである。 もちろん、プロの物書きである以上、そんなに〝脇の甘いこと〟は絶対に書かない。細心の注意を払っている。だが、プライベートな会話で、それに近いネガティブな感情の有無を聞かれれ...
次回の「その次」あたりからになるだろうが、本コラムの中身を少し変えてみたいと考えている。日本にいる南米人を中心に、スペイン人やイタリア人にも手を広げて、インタビューによって「ラテン的な人生観」を掘り下げてみたい、と思うのである。 7年も現地に住みながら、私はそれを考えたこともなかった。日本人としての価値観を捨て去らない限り、彼らの考え方を取り入れることは不可能だと思っていたからだ。以前、触れたことがあるかもしれないが、ペルーにいた頃に、小さな新聞紙上の論争に巻き込まれたことがある。私の書いた文章に、「お前は、南米人を見下す人種差別主義者だ」とクレームがついたのである。 もちろん、プロの物書きである以上、そんなに〝脇の甘いこと〟は絶対に書かない。細心の注意を払っている。だが、プライベートな会話で、それに近いネガティブな感情の有無を聞かれれば
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