和解拒否で泥沼化の「寺島薬局」訴訟
TOBでがっぽりの元オーナーだけが高笑い
2012年5月1日号
今や泥沼の抗争だ。3年前、グローウェル傘下のドラッグストア、ウエルシア関東がTOB(株式公開買い付け)で買収した寺島薬局で起こっている裁判だ。解任された元社長と元副社長が起こした取締役報酬等請求訴訟は裁判長の和解案を寺島薬局が拒否。再度、法廷でシロクロをつけることになった。TOB成功直後にTOBに賛成した役員が解任されるという異例の事件だったが、裁判の渦中で関係者のインサイダー取引疑惑が取り沙汰された事件でもある。
元社長と元副社長の訴えは「任期中の役員報酬と賞与、合計1億1500万円を支払え」という内容である。対して、訴えられた寺島薬局は「2人には在任中に取締役としての善管注意義務違反があり、その損害分に当たる2億8400万円を支払え」と反訴。延々と続いた裁判は4月中旬に裁判長提案の和解案が示され、双方が受け入れるかと思われたが、寺島薬局側が拒...
今や泥沼の抗争だ。3年前、グローウェル傘下のドラッグストア、ウエルシア関東がTOB(株式公開買い付け)で買収した寺島薬局で起こっている裁判だ。解任された元社長と元副社長が起こした取締役報酬等請求訴訟は裁判長の和解案を寺島薬局が拒否。再度、法廷でシロクロをつけることになった。TOB成功直後にTOBに賛成した役員が解任されるという異例の事件だったが、裁判の渦中で関係者のインサイダー取引疑惑が取り沙汰された事件でもある。
元社長と元副社長の訴えは「任期中の役員報酬と賞与、合計1億1500万円を支払え」という内容である。対して、訴えられた寺島薬局は「2人には在任中に取締役としての善管注意義務違反があり、その損害分に当たる2億8400万円を支払え」と反訴。延々と続いた裁判は4月中旬に裁判長提案の和解案が示され、双方が受け入れるかと思われたが、寺島薬局側が拒否
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