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海外時報

共和党候補ロムニーと医療改革

オバマ改革違憲訴訟に乗じ、保守派に擦り寄り

2012年5月1日号

 米連邦最高裁判所による3日間の医療改革法違憲訴訟の審理で、判決の行方を左右する判事は司法省に厳しかった。ベリーリ訟務長官の応対に滞りもあったことから、「保険購入を国民に求める個人義務要件は過度な連邦権限の行使」と断じるばかりか、法全体を否定する原告26州の全面勝訴さえ現実味を帯びてきた──そんな見方が俄に広がっている。  共和党大統領と民主党大統領の指名判事は5対4と、イデオロギーの亀裂が司法にも波及している。だが、判例トレンドから合憲確率は7割、控えめに見積もっても6割という専門家予測は修正され、メディアの関心は全否定、部分否定の判決シナリオに集中した。今のところ、「判決は定かでない」と注釈付きの分析だが、6月末の判決次第でオバマ政権4年間を代表する国内政策は、根本から揺さぶられる。  最高裁が判決の検討に入って2週後の4月11日、マサチューセッツ...  米連邦最高裁判所による3日間の医療改革法違憲訴訟の審理で、判決の行方を左右する判事は司法省に厳しかった。ベリーリ訟務長官の応対に滞りもあったことから、「保険購入を国民に求める個人義務要件は過度な連邦権限の行使」と断じるばかりか、法全体を否定する原告26州の全面勝訴さえ現実味を帯びてきた──そんな見方が俄に広がっている。  共和党大統領と民主党大統領の指名判事は5対4と、イデオロギーの亀裂が司法にも波及している。だが、判例トレンドから合憲確率は7割、控えめに見積もっても6割という専門家予測は修正され、メディアの関心は全否定、部分否定の判決シナリオに集中した。今のところ、「判決は定かでない」と注釈付きの分析だが、6月末の判決次第でオバマ政権4年間を代表する国内政策は、根本から揺さぶられる。  最高裁が判決の検討に入って2週後の4月11日、マサチューセッツ州ボ

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