薬剤経済学
有効性比較研究の実際
第57回 診療間隔と糖尿病の疾患管理成功(下)
2012年5月1日号
1990年代末、HbA1cの上昇を待たずに薬剤療法を始め、7.0%以下に保つ戦略の有効性を示した臨床試験UKPDSは、2型糖尿病集中管理の礎になった。だが、年1回の開業医(GP)診察を2回に“増強”、糖尿病専門看護師の指導と合わせて年4〜6回の受診環境にすることを「集中」と呼ぶ英国流は、日本の感覚からは奇妙でさえあった。 F.モリソン(ボストン:ブリガム&ウィメンズ病院)らは、データベース分析を通じて、血糖値、血圧、脂質が高い患者は、1〜2週ごとに診察し、治療も積極的に見直せば早く管理状態に戻せると、受診間隔における集中の定義の修正を提案した(アーカイブス・オブ・インターナル・メディシン2011年9月26日)。 しかし、安定後は最大6ヵ月まで間隔を延ばせる、看護師指導との併用も医療費効率化の観点から合理的だという見解を添えた。 その論拠とされた研究のひとつは「...
1990年代末、HbA1cの上昇を待たずに薬剤療法を始め、7.0%以下に保つ戦略の有効性を示した臨床試験UKPDSは、2型糖尿病集中管理の礎になった。だが、年1回の開業医(GP)診察を2回に“増強”、糖尿病専門看護師の指導と合わせて年4〜6回の受診環境にすることを「集中」と呼ぶ英国流は、日本の感覚からは奇妙でさえあった。 F.モリソン(ボストン:ブリガム&ウィメンズ病院)らは、データベース分析を通じて、血糖値、血圧、脂質が高い患者は、1〜2週ごとに診察し、治療も積極的に見直せば早く管理状態に戻せると、受診間隔における集中の定義の修正を提案した(アーカイブス・オブ・インターナル・メディシン2011年9月26日)。 しかし、安定後は最大6ヵ月まで間隔を延ばせる、看護師指導との併用も医療費効率化の観点から合理的だという見解を添えた。 その論拠とされた研究のひとつは「家庭
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