事故多発で岐路に立つ「リリカ」
急成長の疼痛薬市場、不適正処方も増加
2012年4月15日号
60歳の女性患者が事故を起こしたのは、受診後の帰宅途中だった。自家用車を運転して立体駐車場を出ようとすると気が遠くなり始めて意識を消失。下り坂のカーブを曲がり切れなくなった車は、駐車場の柵に衝突し、女性は鼻の骨を折る大怪我を負った。
事故の要因として疑われたのが薬だった。女性は長年、変形性脊椎症や坐骨神経痛を患っていたという。6年以上前から痛みを抑える神経ブロック療法を受け、3ヵ月前からはさらに疼痛治療剤「リリカカプセル」(一般名=プレガバリン塩酸塩)の服用を開始していた。事故当日も朝食後にリリカを75㎎服用していた。
この女性の担当医は、医薬品医療機器総合機構(PMDA)への医薬品副作用・感染症症例報告書で、「午前中の事故であり、当日朝食後に内服したリリカの血中濃度の上昇が予想される時間帯と一致する」と報告。これに対し、販売元のファイザ...
60歳の女性患者が事故を起こしたのは、受診後の帰宅途中だった。自家用車を運転して立体駐車場を出ようとすると気が遠くなり始めて意識を消失。下り坂のカーブを曲がり切れなくなった車は、駐車場の柵に衝突し、女性は鼻の骨を折る大怪我を負った。
事故の要因として疑われたのが薬だった。女性は長年、変形性脊椎症や坐骨神経痛を患っていたという。6年以上前から痛みを抑える神経ブロック療法を受け、3ヵ月前からはさらに疼痛治療剤「リリカカプセル」(一般名=プレガバリン塩酸塩)の服用を開始していた。事故当日も朝食後にリリカを75㎎服用していた。
この女性の担当医は、医薬品医療機器総合機構(PMDA)への医薬品副作用・感染症症例報告書で、「午前中の事故であり、当日朝食後に内服したリリカの血中濃度の上昇が予想される時間帯と一致する」と報告。これに対し、販売元のファイザー
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