医薬経済オンライン

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「出金68億円」を背負い込む富士薬品

東京・大阪両地裁で銀行に敗訴

2012年4月15日号

 泣きっ面に蜂とは正にこのこと。置き薬とドラッグストア、保険薬局を経営する裏側で不動産転売ビジネスを手掛けていた富士薬品である。3年前、同社が関西アーバン銀行を30億円の損害賠償で訴えていた東京地裁訴訟は1月下旬に棄却された(控訴中)のに続き、3月中旬には逆に関西アーバン銀行から融資した金を返せと38億円の損害賠償請求をされていた大阪地裁訴訟は完敗。38億円全額を返済するよう命ぜられてしまった。この大阪の訴訟も控訴中だが、払った30億円は戻らず、売って手にしたはずの売却代金38億円の返却では、帳簿上の勘定は合わせて68億円もの〝出金〟ということになる。  年商1400億円の富士薬品にとって68億円もの穴を埋めるのは容易ではない。3年前に不動産転がしをやめ、不動産投資を主導していた会長を退任させたものの、担当していた専務は自殺。加えて、国税局から脱税も指摘され...  泣きっ面に蜂とは正にこのこと。置き薬とドラッグストア、保険薬局を経営する裏側で不動産転売ビジネスを手掛けていた富士薬品である。3年前、同社が関西アーバン銀行を30億円の損害賠償で訴えていた東京地裁訴訟は1月下旬に棄却された(控訴中)のに続き、3月中旬には逆に関西アーバン銀行から融資した金を返せと38億円の損害賠償請求をされていた大阪地裁訴訟は完敗。38億円全額を返済するよう命ぜられてしまった。この大阪の訴訟も控訴中だが、払った30億円は戻らず、売って手にしたはずの売却代金38億円の返却では、帳簿上の勘定は合わせて68億円もの〝出金〟ということになる。  年商1400億円の富士薬品にとって68億円もの穴を埋めるのは容易ではない。3年前に不動産転がしをやめ、不動産投資を主導していた会長を退任させたものの、担当していた専務は自殺。加えて、国税局から脱税も指摘されたう

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