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論文掲載ストップの真相を探れ
2012年3月15日号
毒性の強い鳥インフルエンザウイルス「H5N1」を研究した2本の論文の科学雑誌への掲載を巡り、米国政府が論文の一部削除を求めたことが、論議を呼んでいる。 論文はともに、中国や東南アジアなどで感染がニワトリの間で広がっているH5N1ウイルスが、どういった遺伝子の変異を起こせば、人から人へと次々と感染する新型インフルエンザになるかを示した内容だ。東京大学医科学研究所の河岡義裕教授とオランダ・エラスムス医療センターのフーシェ教授がそれぞれ執筆した。 この2本の論文が英ネイチャーと米サイエンスに投稿されると、研究費を出して研究を推進していた米国立衛生研究所(NIH)の科学諮問委員会が、「テロリストが生物兵器に悪用しかねない」と内容の一部削除を要請し、掲載にストップをかけた。 この要請に河岡教授らは「論文をすべて公開し、世界の研究者の知恵を借りて治療薬...
毒性の強い鳥インフルエンザウイルス「H5N1」を研究した2本の論文の科学雑誌への掲載を巡り、米国政府が論文の一部削除を求めたことが、論議を呼んでいる。 論文はともに、中国や東南アジアなどで感染がニワトリの間で広がっているH5N1ウイルスが、どういった遺伝子の変異を起こせば、人から人へと次々と感染する新型インフルエンザになるかを示した内容だ。東京大学医科学研究所の河岡義裕教授とオランダ・エラスムス医療センターのフーシェ教授がそれぞれ執筆した。 この2本の論文が英ネイチャーと米サイエンスに投稿されると、研究費を出して研究を推進していた米国立衛生研究所(NIH)の科学諮問委員会が、「テロリストが生物兵器に悪用しかねない」と内容の一部削除を要請し、掲載にストップをかけた。 この要請に河岡教授らは「論文をすべて公開し、世界の研究者の知恵を借りて治療薬やワ
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