医薬経済オンライン

医療・医薬業界をさまざまな視点・論点から示すメディア

新薬の市場環境を読む

逆風吹きすさぶ抗凝固剤「ザレルト」

第16回

バークレイズ・キャピタル証券株式調査部 関篤史

2012年3月1日号

 当社は「ザレルト」(脳卒中や心臓発作予防の抗血液凝固剤)の2021年における心房細動適応の売上高予想を20億ユーロから16億ユーロに引き下げた。ザレルトは今後、バイエルの医療事業成長の3分の1を占める。だが、当社分析では、市場成長、競合的ポジショニング、支払者の問題から、ザレルトは経営陣の売上期待(米国外ピーク売上高20億ユーロ)を大きく下回る見込みだ。また、当社は心房細動適応の市場機会は期待より小さいという考えに至り、ワルファリン後継剤でピーク売上高の77%を占める可能性がある心房細動適応のピーク売上高予想を89億ドルから75億ドルに引き下げた。 ザレルトと「プラダキサ」の発売後も新規患者成長の証拠がほとんどなく、プライマリケア医での伸びは抑制され、インパクトRxに基づく当社独自データは、ワルファリン患者からの切り替えによる「楽勝」は達成困難な状況だ...  当社は「ザレルト」(脳卒中や心臓発作予防の抗血液凝固剤)の2021年における心房細動適応の売上高予想を20億ユーロから16億ユーロに引き下げた。ザレルトは今後、バイエルの医療事業成長の3分の1を占める。だが、当社分析では、市場成長、競合的ポジショニング、支払者の問題から、ザレルトは経営陣の売上期待(米国外ピーク売上高20億ユーロ)を大きく下回る見込みだ。また、当社は心房細動適応の市場機会は期待より小さいという考えに至り、ワルファリン後継剤でピーク売上高の77%を占める可能性がある心房細動適応のピーク売上高予想を89億ドルから75億ドルに引き下げた。 ザレルトと「プラダキサ」の発売後も新規患者成長の証拠がほとんどなく、プライマリケア医での伸びは抑制され、インパクトRxに基づく当社独自データは、ワルファリン患者からの切り替えによる「楽勝」は達成困難な状況だ。 

有料会員限定

会員登録(有料)
この記事をお読みいただくためには、会員登録(有料)が必要です。
新規会員登録とマイページ > 購読情報から購入手続きをお願いいたします。
※IDをお持ちの方はログインからお進みください

【会員登録方法】
会員登録をクリックしていただくと、新規会員仮登録メール送信画面に移動します。
メールアドレスを入力して会員登録をお願い致します。
1ユーザーごとの登録をお願い致します。(1ユーザー1アカウントです)

googleAdScence