医薬経済オンライン

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薬学教育6年制の「副作用」

調剤チェーンの人材獲得競争と煩悶する地方私立大

(株)薬新 井高恭彦

2012年2月15日号

 6年制薬学部の第1期生が、この春、いよいよ薬剤師となって社会に出る。4年制からの移行で2年間、新卒薬剤師が途切れていたこともあり、向こう数年間は「売り手市場」が続くとみられる。現に、大手調剤薬局チェーンは、第1期生誕生を見越して昨年来、熾烈な人材獲得競争を繰り広げている。ところが、人材を送り出す大学薬学部の運営は決して楽ではない。少子化による受験者数の減少、学部新設ラッシュによる受験者数の拡散などで、すでに定員割れを起こしている大学も多い。「このままの状態が続けば、学部閉鎖に追い込まれる大学も出てくる」(文部科学省外郭団体職員)。そう話す関係者は1人、2人ではない。 6年制がスタートした06年4月、薬学生は各大学合計約1万1200人だった。当時、この数値をもとに第1期の推計薬剤師数を9000人強と割り出し、「薬剤師は近く供給過剰になる」という予測が駆け巡っ...  6年制薬学部の第1期生が、この春、いよいよ薬剤師となって社会に出る。4年制からの移行で2年間、新卒薬剤師が途切れていたこともあり、向こう数年間は「売り手市場」が続くとみられる。現に、大手調剤薬局チェーンは、第1期生誕生を見越して昨年来、熾烈な人材獲得競争を繰り広げている。ところが、人材を送り出す大学薬学部の運営は決して楽ではない。少子化による受験者数の減少、学部新設ラッシュによる受験者数の拡散などで、すでに定員割れを起こしている大学も多い。「このままの状態が続けば、学部閉鎖に追い込まれる大学も出てくる」(文部科学省外郭団体職員)。そう話す関係者は1人、2人ではない。 6年制がスタートした06年4月、薬学生は各大学合計約1万1200人だった。当時、この数値をもとに第1期の推計薬剤師数を9000人強と割り出し、「薬剤師は近く供給過剰になる」という予測が駆け巡った

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