審査建言
薬剤師を医師の処方支援に活用せよ
医薬品医療機器レギュラトリーサイエンス財団理事長 土井脩
2012年2月15日号
薬学教育6年制は実現したが、医療現場における薬剤師の姿がなかなか見えてこない。医薬分業が国の肝いりで進んだため、調剤薬局が繁栄する一方、病院の外来調剤がほとんど消滅してしまい、病院薬剤師の姿が一層患者には見えなくなってきている。入院した場合でも、患者の目に触れるのは、夜昼なく多忙な看護師と医師だ。薬剤師が病棟に配置されているとしてもごく限られており、患者の目に触れる機会は少ない。
調剤薬局には確かにたくさんの薬剤師が働いているが、患者に対する服薬指導などのリスクコミュニケーションに薬剤師が積極的に関与しようという意欲はあまり感じられない。医薬分業の初期には、地域の薬剤師会や薬剤師の有志が先頭に立って国民に医薬分業への理解を求め、わずかな枚数の処方箋でも大切に調剤していた。だが、分業率が60%を超えた現在は、調剤が単なるルーチン化した業務...
薬学教育6年制は実現したが、医療現場における薬剤師の姿がなかなか見えてこない。医薬分業が国の肝いりで進んだため、調剤薬局が繁栄する一方、病院の外来調剤がほとんど消滅してしまい、病院薬剤師の姿が一層患者には見えなくなってきている。入院した場合でも、患者の目に触れるのは、夜昼なく多忙な看護師と医師だ。薬剤師が病棟に配置されているとしてもごく限られており、患者の目に触れる機会は少ない。
調剤薬局には確かにたくさんの薬剤師が働いているが、患者に対する服薬指導などのリスクコミュニケーションに薬剤師が積極的に関与しようという意欲はあまり感じられない。医薬分業の初期には、地域の薬剤師会や薬剤師の有志が先頭に立って国民に医薬分業への理解を求め、わずかな枚数の処方箋でも大切に調剤していた。だが、分業率が60%を超えた現在は、調剤が単なるルーチン化した業務に
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