医薬経済オンライン

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ドクターかでいの医療の裏技

睡眠薬のジェネリック

第14回

かでい伝次郎

2012年2月15日号

 何例目だろうか。睡眠薬のブランドが変わったら途端に眠れなくなったと言って、患者が血相を変えて診察室に飛び込んできたのは。  以前にもある睡眠薬でジェネリックにしてすぐに睡眠が浅くなったと言った患者がいた。今回は別の睡眠薬でジェネリックにすると、寝つきが極端に悪化し、おまけに昼間に眠くなってしまい、しんどくてとても困ったと言うのである。  その患者は不定愁訴(身体表現性障害)で長年私のところに通っている。発病のきっかけは夫の定年退職だ。夫は口調のきつい人で、会社を辞めたので1日中家にいるようになり、妻である患者は些細なことでしょっちゅう怒鳴られるようになったため、ストレスが溜まり、身体に症状が出るようになったのだった。定年前の夫は仕事の鬼で家にいる時間が短く、患者も「亭主元気で留守がいい」を決め込んでいて、気楽なものだった。私のところに通...  何例目だろうか。睡眠薬のブランドが変わったら途端に眠れなくなったと言って、患者が血相を変えて診察室に飛び込んできたのは。  以前にもある睡眠薬でジェネリックにしてすぐに睡眠が浅くなったと言った患者がいた。今回は別の睡眠薬でジェネリックにすると、寝つきが極端に悪化し、おまけに昼間に眠くなってしまい、しんどくてとても困ったと言うのである。  その患者は不定愁訴(身体表現性障害)で長年私のところに通っている。発病のきっかけは夫の定年退職だ。夫は口調のきつい人で、会社を辞めたので1日中家にいるようになり、妻である患者は些細なことでしょっちゅう怒鳴られるようになったため、ストレスが溜まり、身体に症状が出るようになったのだった。定年前の夫は仕事の鬼で家にいる時間が短く、患者も「亭主元気で留守がいい」を決め込んでいて、気楽なものだった。私のところに通院を

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