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薬剤経済学

有効性比較研究の実際

第52回 パンデミックに対するタミフルと漢方療法

2012年2月15日号

 チェン・ワン(北京シャオ・ヤン病院)ら中国のアカデミア、保健行政のチームは2009年のパンデミックを機会に、「H1N1インフルエンザ治療におけるオセルタミビルと比べた中国の伝統療法──麻杏甘石湯+銀翹散」の有効性と安全性を評価する直接比較臨床試験を行った(アナルズ・オブ・インターナル・メディシン2011年8月16日)。 現在コクラン・コラボレーションの体系的評価とBMJ(英国医師会雑誌)の調査報道が、タミフルの臨床研究データは完全開示されているのか疑問を投げかけているが、この研究は、WHOが推奨する抗ウイルス療法との比較で漢方療法を位置づける狙いに立っている。同時に比較を通じて「実際にパンデミックに直接有効性を示す研究はない」オセルタミビルに新しいデータを提供することにもなった。 黄麻、知母、青蒿、石膏、甘草など12種類の生薬で成る「麻杏甘石湯+銀翹散...  チェン・ワン(北京シャオ・ヤン病院)ら中国のアカデミア、保健行政のチームは2009年のパンデミックを機会に、「H1N1インフルエンザ治療におけるオセルタミビルと比べた中国の伝統療法──麻杏甘石湯+銀翹散」の有効性と安全性を評価する直接比較臨床試験を行った(アナルズ・オブ・インターナル・メディシン2011年8月16日)。 現在コクラン・コラボレーションの体系的評価とBMJ(英国医師会雑誌)の調査報道が、タミフルの臨床研究データは完全開示されているのか疑問を投げかけているが、この研究は、WHOが推奨する抗ウイルス療法との比較で漢方療法を位置づける狙いに立っている。同時に比較を通じて「実際にパンデミックに直接有効性を示す研究はない」オセルタミビルに新しいデータを提供することにもなった。 黄麻、知母、青蒿、石膏、甘草など12種類の生薬で成る「麻杏甘石湯+銀翹散」

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