眺望 医薬街道
「麻薬使用」で緩和ケアを推進せよ
近藤正觀
2012年2月15日号
「がん」による死亡は、81年に脳血管疾患によるものを抜いて以降は、死因の第1位として続いている。現実的に00年代に入ってからは、3人に1人ががんによって死亡している。 がんの発生原因は、長寿になったこと、遺伝的な要素、生活スタイルの欧米化、環境的な要素、発がん性物質の摂取などさまざまな原因が伝えられるが、決定的なものはない。恐らく、これらの要因が輻輳して発生すると考えられる。日本人の年間死亡者数が約120万人で、そのうち、がんによる死亡は40万人にもなるということだ。 がん患者の苦痛に対する「緩和ケア」の必要性が叫ばれて久しいが、状況は芳しいものではない。身体的苦痛・精神的苦痛・社会的苦痛など全人的な痛みに対応した緩和ケアが求められる。厚生労働省が行った「がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修会」報告によると、外来治療の患者でも、身体的苦痛が41%...
「がん」による死亡は、81年に脳血管疾患によるものを抜いて以降は、死因の第1位として続いている。現実的に00年代に入ってからは、3人に1人ががんによって死亡している。 がんの発生原因は、長寿になったこと、遺伝的な要素、生活スタイルの欧米化、環境的な要素、発がん性物質の摂取などさまざまな原因が伝えられるが、決定的なものはない。恐らく、これらの要因が輻輳して発生すると考えられる。日本人の年間死亡者数が約120万人で、そのうち、がんによる死亡は40万人にもなるということだ。 がん患者の苦痛に対する「緩和ケア」の必要性が叫ばれて久しいが、状況は芳しいものではない。身体的苦痛・精神的苦痛・社会的苦痛など全人的な痛みに対応した緩和ケアが求められる。厚生労働省が行った「がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修会」報告によると、外来治療の患者でも、身体的苦痛が41%、精
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