医薬経済オンライン

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時流遡航

東日本大震災の深層を見つめて

第12回 

ジャーナリスト 本田成親

2012年2月15日号

 南三陸町志津川を後にした我われは、海沿いの398号線伝いに石巻市北上町方面に向かい、北上川河口左岸に位置する月浜や追波の集落付近に出た。追波湾へと流れ込む北上川河口の堤防は至る所で破壊されおり、大量の土嚢を積んで一時的な応急処置が施されていたが、堤防の後背地にある集落はやはり甚大な損害を被っていた。本来なら北上町から新北上大橋を渡って雄勝町や女川町方面へと抜けることができるのだが、肝心の新北上大橋が崩壊し渡橋は不可能だったので、左岸伝いに河北町まで30㎞ほど遡行し、そこで飯野川橋を渡ってようやく北上川右岸へと出た。そして、今度は川下に向かって右岸沿いに走り再び新北上大橋の袂まで戻ったが、その途中で目にした右岸後背地にある集落の被害も相当なものだった。堤防が決壊した場所には鋼板が敷き詰められ一応は車が通行できるようにはなっていたが、当然走...  南三陸町志津川を後にした我われは、海沿いの398号線伝いに石巻市北上町方面に向かい、北上川河口左岸に位置する月浜や追波の集落付近に出た。追波湾へと流れ込む北上川河口の堤防は至る所で破壊されおり、大量の土嚢を積んで一時的な応急処置が施されていたが、堤防の後背地にある集落はやはり甚大な損害を被っていた。本来なら北上町から新北上大橋を渡って雄勝町や女川町方面へと抜けることができるのだが、肝心の新北上大橋が崩壊し渡橋は不可能だったので、左岸伝いに河北町まで30㎞ほど遡行し、そこで飯野川橋を渡ってようやく北上川右岸へと出た。そして、今度は川下に向かって右岸沿いに走り再び新北上大橋の袂まで戻ったが、その途中で目にした右岸後背地にある集落の被害も相当なものだった。堤防が決壊した場所には鋼板が敷き詰められ一応は車が通行できるようにはなっていたが、当然走行

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