技術革新と製薬企業の明日
抗体医薬開発を加速する「ADLib法」
第19回
生島准
2012年2月15日号
昨年12月20日、東証マザーズで、理化学研究所発ベンチャーのカイオム・バイオサイエンスが上場に成功した。05年2月創業の同社は、わずか6年で株式公開に成功。バイオベンチャーの不振が伝説のように定着している日本でも、バイオ産業の担い手であるベンチャー企業は確実に成長しているのだ。 カイオムが注目されているのは、抗体医薬開発のアキレス腱を解決する切り札、ADLib法(自律多様化ライブラリー法)を商業化しているためだ。実は抗体医薬開発も従来の低分子薬開発も基本は同じ。医薬品となる低分子化合物や抗体を、いかに多様なライブラリーから選抜して来るかが肝となる。化学合成で創製される低分子薬と同様、抗体医薬開発にもなるべく多様な抗体ライブラリーが必要だ。このライブラリーの作成に、手間と時間が必要とされていた。抗体医薬の開発初期は、医薬品に対する特異性が高く、...
昨年12月20日、東証マザーズで、理化学研究所発ベンチャーのカイオム・バイオサイエンスが上場に成功した。05年2月創業の同社は、わずか6年で株式公開に成功。バイオベンチャーの不振が伝説のように定着している日本でも、バイオ産業の担い手であるベンチャー企業は確実に成長しているのだ。 カイオムが注目されているのは、抗体医薬開発のアキレス腱を解決する切り札、ADLib法(自律多様化ライブラリー法)を商業化しているためだ。実は抗体医薬開発も従来の低分子薬開発も基本は同じ。医薬品となる低分子化合物や抗体を、いかに多様なライブラリーから選抜して来るかが肝となる。化学合成で創製される低分子薬と同様、抗体医薬開発にもなるべく多様な抗体ライブラリーが必要だ。このライブラリーの作成に、手間と時間が必要とされていた。抗体医薬の開発初期は、医薬品に対する特異性が高く、しか
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