慢性期医療にも「質評価」の時代
「日本型P4P」導入への道筋
2012年2月1日号
未だに「老人病院」と呼ぶ医療関係者がいる。確かに老人病院として独自の機能を容認されていた時代があった。高齢者を入院させるだけで儲かり、社会的入院の温床となっていた。厚生労働省が審議会などに資料として示す病院の「構成図」では、高度急性期がピラミッドの頂点にあり、一番下は慢性期だ。このように、昔から慢性期医療は“下”に見られてきたため、老人病院という見下した言葉が使われてきたのだ。その状況が長く続いてきたからこそ、日本では、慢性期医療における質の問題が問われることがなかった。
しかし、高齢者が増加するにつれ、慢性期医療の見直しも進んできた。もちろん、増え続ける医療費問題が根底にある。06年度の診療報酬改定で、慢性期医療に必要度に応じて医療区分1〜3が導入されたことは大きな転機である。重度患者(区分3)の治療を行えば診療報酬は高いが、...
未だに「老人病院」と呼ぶ医療関係者がいる。確かに老人病院として独自の機能を容認されていた時代があった。高齢者を入院させるだけで儲かり、社会的入院の温床となっていた。厚生労働省が審議会などに資料として示す病院の「構成図」では、高度急性期がピラミッドの頂点にあり、一番下は慢性期だ。このように、昔から慢性期医療は“下”に見られてきたため、老人病院という見下した言葉が使われてきたのだ。その状況が長く続いてきたからこそ、日本では、慢性期医療における質の問題が問われることがなかった。
しかし、高齢者が増加するにつれ、慢性期医療の見直しも進んできた。もちろん、増え続ける医療費問題が根底にある。06年度の診療報酬改定で、慢性期医療に必要度に応じて医療区分1〜3が導入されたことは大きな転機である。重度患者(区分3)の治療を行えば診療報酬は高いが、軽
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