製薬「親子上場」のジレンマは続く
売り払うに惜しいが買うには高い、孝行息子の行く末は
2012年1月15日号
「グループの力を結集する」
昨年12月26日、三菱化学、三菱樹脂、三菱レイヨンという3子会社の社長交代を発表する記者会見。三菱ケミカルホールディングスの小林喜光社長は社長交代に込めた思いを強調した。
08年のリーマンショックの余波を、やっと抜け出したかに見えた矢先に襲われた東日本大震災、そしてギリシャ危機に端を発する大不況の足音。サプライチェーンの断絶、市況の悪化という苦境を乗り切るうえで、「グループレベルでの協奏の具現化」(小林社長)は、同社の行く末を大きく左右するはずだ。
しかし現状、三菱ケミカルを体力面で支えているのは、上記の中核3子会社ではない。少なくとも営業利益レベルでグループに最大の貢献をしているのは、07年に誕生した田辺三菱製薬だ。
昨年、一昨年と続いた不祥事を思うと口幅ったい気もするが、三菱ケミカルにとって田辺三菱は、多少、世...
「グループの力を結集する」
昨年12月26日、三菱化学、三菱樹脂、三菱レイヨンという3子会社の社長交代を発表する記者会見。三菱ケミカルホールディングスの小林喜光社長は社長交代に込めた思いを強調した。
08年のリーマンショックの余波を、やっと抜け出したかに見えた矢先に襲われた東日本大震災、そしてギリシャ危機に端を発する大不況の足音。サプライチェーンの断絶、市況の悪化という苦境を乗り切るうえで、「グループレベルでの協奏の具現化」(小林社長)は、同社の行く末を大きく左右するはずだ。
しかし現状、三菱ケミカルを体力面で支えているのは、上記の中核3子会社ではない。少なくとも営業利益レベルでグループに最大の貢献をしているのは、07年に誕生した田辺三菱製薬だ。
昨年、一昨年と続いた不祥事を思うと口幅ったい気もするが、三菱ケミカルにとって田辺三菱は、多少、世間
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