海外時報
製薬業界、回復への期待と不安
ぶり返す「選択と集中」、堅く稼ぐ戦略に
2012年1月15日号
アソシエイティド・プレス(AP通信)のリンダ・ジョンソンが昨年末、墓銘に刻むには少し長すぎる大著「リピトール奇跡の物語」を綴った。97年のFDA(米食品医薬品局)承認時点で3つのブロックバスターが存在したスタチン剤市場に乗り込み、先行製剤のジェネリック化の波も乗り切って、14年半で1250億ドル、史上最高の売上高をもたらしたアトルバスタチンの物語である。
リピトールの開発を進めたブルース・ロス(化学者)は、「年3億ドルがせいぜい」と臨床試験入りを躊躇う経営陣に、「せめて社内の安全性研究を行わせてくれ」と説得、前臨床研究からは予期できないほどのコレステロール低減力を見て、ファイザーの研究費提供の申し出を得ることができたと回顧している。販売提携から00年に1140億ドルを投じたワーナーランバート敵対的買収劇への展開の始まりである。
ジョンソンは、①心臓...
アソシエイティド・プレス(AP通信)のリンダ・ジョンソンが昨年末、墓銘に刻むには少し長すぎる大著「リピトール奇跡の物語」を綴った。97年のFDA(米食品医薬品局)承認時点で3つのブロックバスターが存在したスタチン剤市場に乗り込み、先行製剤のジェネリック化の波も乗り切って、14年半で1250億ドル、史上最高の売上高をもたらしたアトルバスタチンの物語である。
リピトールの開発を進めたブルース・ロス(化学者)は、「年3億ドルがせいぜい」と臨床試験入りを躊躇う経営陣に、「せめて社内の安全性研究を行わせてくれ」と説得、前臨床研究からは予期できないほどのコレステロール低減力を見て、ファイザーの研究費提供の申し出を得ることができたと回顧している。販売提携から00年に1140億ドルを投じたワーナーランバート敵対的買収劇への展開の始まりである。
ジョンソンは、①心臓病医
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