時流遡航
第30回 東日本大震災の深層を見つめて10
ジャーナリスト 本田成親
2012年1月15日号
東北沖一帯を震源とする今回の大地震を予知できなかったということで、地震学者、さらには地震学そのものに対して各方面から批判の声なども上がっている。しかし、その批判には些か無理なところもある。そもそも、地震学者らが、統計的に見る限り最も地震の起こりそうにないところでマグニチュード9クラスの大地震が発生し、想定を遥かに超える巨大津波が生じる事実を認識したのは、先年のスマトラ沖地震の際が初めてであった。今回の東北沖の大地震の場合も、過去の三陸沖大地震で幾度となく震源となった海底域とは異なる想定外の海底部で大地震が生じ、それが従来の震源域での地震をも誘発し、結果的には400キロ以上にも及ぶ海底域一帯が連動して超巨大震源となった。そして、日本では起こることはないとされていたM9の大地震に見舞われることになったのだ。
すでに述べたように...
東北沖一帯を震源とする今回の大地震を予知できなかったということで、地震学者、さらには地震学そのものに対して各方面から批判の声なども上がっている。しかし、その批判には些か無理なところもある。そもそも、地震学者らが、統計的に見る限り最も地震の起こりそうにないところでマグニチュード9クラスの大地震が発生し、想定を遥かに超える巨大津波が生じる事実を認識したのは、先年のスマトラ沖地震の際が初めてであった。今回の東北沖の大地震の場合も、過去の三陸沖大地震で幾度となく震源となった海底域とは異なる想定外の海底部で大地震が生じ、それが従来の震源域での地震をも誘発し、結果的には400キロ以上にも及ぶ海底域一帯が連動して超巨大震源となった。そして、日本では起こることはないとされていたM9の大地震に見舞われることになったのだ。
すでに述べたように、過
有料会員限定
会員登録(有料)
この記事をお読みいただくためには、会員登録(有料)が必要です。
新規会員登録とマイページ > 購読情報から購入手続きをお願いいたします。
※IDをお持ちの方はログインからお進みください
【会員登録方法】
会員登録をクリックしていただくと、新規会員仮登録メール送信画面に移動します。
メールアドレスを入力して会員登録をお願い致します。
1ユーザーごとの登録をお願い致します。(1ユーザー1アカウントです)
ログイン
会員登録