医薬経済オンライン

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眺望「医薬街道」

支払基金の突合査定で混乱は必至

近藤正觀

2012年1月15日号

 社会保険診療報酬支払基金は、12年3月分の医科及び調剤の電子レセプト請求から、医科のレセプトと調剤レセプトの「紐付き」(診療行為と調剤行為を患者にとって一連のひとつの治療行為と見なす)チェックを始める。医科の処方と調剤薬局における調剤が正確に実施されているか見るのが目的だ。 このチェックは第1次的には診療を受けた患者にとって適切な薬物療法が行われたかどうかの観点が優先されるべきであり、保険財政の観点は第2次的なものとしなければならない。医薬品の投与には医師の「処方権」があり、調剤薬局はその処方に従うのが原則だ。医薬分業が進むなか、支払基金が3月から実施しようとしている「紐付き」チェックは、処方した医療機関と調剤した薬局の両者に経済的ペナルティを与える結果となるだろう。それぞれが被る影響を勘案してみた。 処方医療機関に与える影響としては、ひと...  社会保険診療報酬支払基金は、12年3月分の医科及び調剤の電子レセプト請求から、医科のレセプトと調剤レセプトの「紐付き」(診療行為と調剤行為を患者にとって一連のひとつの治療行為と見なす)チェックを始める。医科の処方と調剤薬局における調剤が正確に実施されているか見るのが目的だ。 このチェックは第1次的には診療を受けた患者にとって適切な薬物療法が行われたかどうかの観点が優先されるべきであり、保険財政の観点は第2次的なものとしなければならない。医薬品の投与には医師の「処方権」があり、調剤薬局はその処方に従うのが原則だ。医薬分業が進むなか、支払基金が3月から実施しようとしている「紐付き」チェックは、処方した医療機関と調剤した薬局の両者に経済的ペナルティを与える結果となるだろう。それぞれが被る影響を勘案してみた。 処方医療機関に与える影響としては、ひとつは

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