医薬経済オンライン

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栄養指導の今昔 しょく・しょく・どう・じゅうのススメ

がん罹患・省みる私の娘の場合

第11回

深浦京子

2012年1月1日号

 栄養学を志してから60余年、私なりに、前稿までその都度遭遇したさまざまな問題について、その背景と実態を明らかにし、解決と次へのステップの橋頭堡を築くべく縷々述べさせていただいた。 本稿のテーマである「職・食・動・住」は、いつの間にか、そうした経緯において寄って立つ、大所高所論のなかで陰に隠れてしまっているのは、まさに羊頭狗肉と認めざるを得ない。けれども、人間の健康と長寿への基盤としての『栄養』が重要なものであり、そしてそれは単に栄養素の単元にとどまるものではなく、生活を具体的に仕切っている時間空間の諸元との整合性にあることを、拙いながら語ってきたつもりである。 本稿が最終稿となるに当たって、このテーマのきっかけともなった娘の職業と死(深浦加奈子、48歳、08年8月25日永眠、俳優業)。がん罹患と大まかな経緯、環境や生活、食事などについて重い筆を...  栄養学を志してから60余年、私なりに、前稿までその都度遭遇したさまざまな問題について、その背景と実態を明らかにし、解決と次へのステップの橋頭堡を築くべく縷々述べさせていただいた。 本稿のテーマである「職・食・動・住」は、いつの間にか、そうした経緯において寄って立つ、大所高所論のなかで陰に隠れてしまっているのは、まさに羊頭狗肉と認めざるを得ない。けれども、人間の健康と長寿への基盤としての『栄養』が重要なものであり、そしてそれは単に栄養素の単元にとどまるものではなく、生活を具体的に仕切っている時間空間の諸元との整合性にあることを、拙いながら語ってきたつもりである。 本稿が最終稿となるに当たって、このテーマのきっかけともなった娘の職業と死(深浦加奈子、48歳、08年8月25日永眠、俳優業)。がん罹患と大まかな経緯、環境や生活、食事などについて重い筆を取

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