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海外時報

「リピトール」の新たな後発品戦略

R&D生産性低下でシェア防衛に走るファイザー

2011年12月15日号

 競合するジェネリックが2剤で済む6ヵ月間限定の話だが、11月30日で特許保護が切れても、ファイザーが米国で「リピトール」(一般名=アトルバスタチン)を放棄しない方針を進めるのは、努力に見合う配当が見込めるからに他ならない。引退目前の“世界チャンピオン”は、11年7〜9月も米国内で14.7億ドルの売上高を記録、向こう半年で、なお5〜7億ドルを当てにできる。  ジェネリックと真正面から対峙してでもシェアを守ろうとする姿勢は、これまでの米国医薬品市場にはなかった。その異例の方針を真似る会社が続くと観測されるのは、いかにビッグファーマといえども、おいしいところだけを食べたら下げ渡すような〝殿様商売〟を続ける余裕がなくなったことを意味している。  新薬R&Dの生産性の減退が指摘されて久しいが、コンサルタント会社オリバー・ワイマンは11月の報告で、冷静に市...  競合するジェネリックが2剤で済む6ヵ月間限定の話だが、11月30日で特許保護が切れても、ファイザーが米国で「リピトール」(一般名=アトルバスタチン)を放棄しない方針を進めるのは、努力に見合う配当が見込めるからに他ならない。引退目前の“世界チャンピオン”は、11年7〜9月も米国内で14.7億ドルの売上高を記録、向こう半年で、なお5〜7億ドルを当てにできる。  ジェネリックと真正面から対峙してでもシェアを守ろうとする姿勢は、これまでの米国医薬品市場にはなかった。その異例の方針を真似る会社が続くと観測されるのは、いかにビッグファーマといえども、おいしいところだけを食べたら下げ渡すような〝殿様商売〟を続ける余裕がなくなったことを意味している。  新薬R&Dの生産性の減退が指摘されて久しいが、コンサルタント会社オリバー・ワイマンは11月の報告で、冷静に市場

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