新興国市場に対する神話 | 医薬経済オンライン

ＯＵＴＬＯＯＫ・欧米のＭＲ事情

新興国市場に対する神話

第251回

デルファイ・マネジメント・コンサルタント（DMC）社　植田南人

2011年12月15日号

　中国やインドといったエマージングマーケット（新興国市場）は、今後5年間の世界の医薬品市場の成長の3分の2以上を占めるとされる。米ファーマシューティカルエグゼクティブ誌10月号の「エマージングマーケット──神話と落とし穴」という論文は、今後エマージングマーケットで活動する企業に役立つ方向性を示している。　論文では、今後5年で、全世界売上高に占めるエマージングマーケットの売上高は12兆円（1ドル80円換算）で世界シェアの30％を占めると予測している。それほど重要な市場なので、どの製薬会社も先進国でのコストを大きく削減し、エマージングマーケット、とくに中国、インドに焦点を当てて研究開発施設や工場、営業体制構築などに資金を投入している。しかし実際には競争は厳しく、成功するためにはいろんな課題がある。　その課題のひとつに、各社がエマージングマーケットに対する何... 　中国やインドといったエマージングマーケット（新興国市場）は、今後5年間の世界の医薬品市場の成長の3分の2以上を占めるとされる。米ファーマシューティカルエグゼクティブ誌10月号の「エマージングマーケット──神話と落とし穴」という論文は、今後エマージングマーケットで活動する企業に役立つ方向性を示している。　論文では、今後5年で、全世界売上高に占めるエマージングマーケットの売上高は12兆円（1ドル80円換算）で世界シェアの30％を占めると予測している。それほど重要な市場なので、どの製薬会社も先進国でのコストを大きく削減し、エマージングマーケット、とくに中国、インドに焦点を当てて研究開発施設や工場、営業体制構築などに資金を投入している。しかし実際には競争は厳しく、成功するためにはいろんな課題がある。　その課題のひとつに、各社がエマージングマーケットに対する何か

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