薬事行政を切った司法の「モノサシ」
イレッサ訴訟で原告の逆転敗訴の不思議
2011年12月1日号
薬害ごとに積み重ねられてきた安全性のモノサシを、司法の判断というモノサシで切り捨てた。
原告の全面勝訴というイレッサ訴訟の東京地裁判決を受けて開かれた11月15日の東京高裁判決を、ひと言で表現するなら、こういうことになる。
原告が全面敗訴するという逆転の判断が下された。
この東京高裁の判断が原審と著しく異なるのは、臨床試験段階で報告されたイレッサの副作用による死亡症例の認定に疑問を投げ掛けたことだ。
「イレッサの副作用により死亡したとはいえないものが相当な割合にのぼる可能性がある。イレッサの投与と肺癌患者の死亡との間の因果関係を認定するに際しては、証拠に基づいた検討が必要である」と問題提起し、症例の再検討を行っている。
東京地裁判決が「因果関係を否定することができない」症例を副作用症例と認定したことについて「できる限り広く薬事行政に生...
薬害ごとに積み重ねられてきた安全性のモノサシを、司法の判断というモノサシで切り捨てた。
原告の全面勝訴というイレッサ訴訟の東京地裁判決を受けて開かれた11月15日の東京高裁判決を、ひと言で表現するなら、こういうことになる。
原告が全面敗訴するという逆転の判断が下された。
この東京高裁の判断が原審と著しく異なるのは、臨床試験段階で報告されたイレッサの副作用による死亡症例の認定に疑問を投げ掛けたことだ。
「イレッサの副作用により死亡したとはいえないものが相当な割合にのぼる可能性がある。イレッサの投与と肺癌患者の死亡との間の因果関係を認定するに際しては、証拠に基づいた検討が必要である」と問題提起し、症例の再検討を行っている。
東京地裁判決が「因果関係を否定することができない」症例を副作用症例と認定したことについて「できる限り広く薬事行政に生かし
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