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火花散らす抗血液凝固剤、ACSへ飛び火

第12回

バークレイズ・キャピタル証券株式調査部 関 篤史

2011年12月1日号

 オーランドで開催された米国心臓協会(AHA)学術集会(11月12〜15日)に参加した。全体セッションでは、ニューイングランド医学誌で公表された3件の論文とともに、「ボラパクサー」(一般名)、「エリキス」(アピキサバン)、「ザレルト」(リバロキサバン)に関する極めて重要なデータが演題のひとつだった。  メルクのボラパクサーについては、TRA—CER試験のデータについてサプライズはなかった。同剤を標準治療に追加した場合、有効性の有意な改善は認められず、出血リスクが顕著に増大した。  TRA—CER試験で、標準治療にボラパクサーを追加投与(1日当たり2.5㎎)した場合、主要評価項目は有意に低下しなかった(プラセボの19.9%に対して18.5%、8%リスク減少、p=0・07)。重要な副次的評価項目である脳心血管原因、心筋梗塞あるいは脳卒中による死亡は減少したが、...  オーランドで開催された米国心臓協会(AHA)学術集会(11月12〜15日)に参加した。全体セッションでは、ニューイングランド医学誌で公表された3件の論文とともに、「ボラパクサー」(一般名)、「エリキス」(アピキサバン)、「ザレルト」(リバロキサバン)に関する極めて重要なデータが演題のひとつだった。  メルクのボラパクサーについては、TRA—CER試験のデータについてサプライズはなかった。同剤を標準治療に追加した場合、有効性の有意な改善は認められず、出血リスクが顕著に増大した。  TRA—CER試験で、標準治療にボラパクサーを追加投与(1日当たり2.5㎎)した場合、主要評価項目は有意に低下しなかった(プラセボの19.9%に対して18.5%、8%リスク減少、p=0・07)。重要な副次的評価項目である脳心血管原因、心筋梗塞あるいは脳卒中による死亡は減少したが、主要

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