医薬経済気象台
イタリア危機で現実味増す世界不況
2011年12月1日号
ユーロ諸国が債務危機の収束を狙った「包括戦略」に合意してから、わずか2週間でイタリアに火がついた。イタリアはユーロ圏では独仏に次ぐ大国であり、ギリシャ危機とは持つ意味が違う。すでにイタリア国債の信用格付けは大きく引き下げられていたが、ギリシャ危機が飛び火するとは予想していなかった。それだけにイタリア危機は欧州債務危機の根の深さを再認識させることになった。
首相交代、政治家抜きの専門家による新内閣発足で懸案の財政再建に取り組む体制を構築、危機回避への動きは急だったが、政治的手腕は未知数、しかも北部を地盤とする北部同盟が協力を拒否しているため、前途は多難とみられる。イタリアは工業の北部、農業の南部の南北問題を抱えて、折に触れ対立する関係にある。今度も新政権の年金改革などの財政再建策に北部は協力しない方針であり、再建策が頓挫する可能性も指摘...
ユーロ諸国が債務危機の収束を狙った「包括戦略」に合意してから、わずか2週間でイタリアに火がついた。イタリアはユーロ圏では独仏に次ぐ大国であり、ギリシャ危機とは持つ意味が違う。すでにイタリア国債の信用格付けは大きく引き下げられていたが、ギリシャ危機が飛び火するとは予想していなかった。それだけにイタリア危機は欧州債務危機の根の深さを再認識させることになった。
首相交代、政治家抜きの専門家による新内閣発足で懸案の財政再建に取り組む体制を構築、危機回避への動きは急だったが、政治的手腕は未知数、しかも北部を地盤とする北部同盟が協力を拒否しているため、前途は多難とみられる。イタリアは工業の北部、農業の南部の南北問題を抱えて、折に触れ対立する関係にある。今度も新政権の年金改革などの財政再建策に北部は協力しない方針であり、再建策が頓挫する可能性も指摘さ
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