薬剤経済学
有効性比較研究の実際
第47回 心不全におけるACEとARB−性差の影響
2011年12月1日号
レニン・アンジオテンシン・システム(RAS)阻害剤として一括されることもあるアンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤(ARB)とACE阻害剤は似た薬効群であり、ともに心不全療法でプラセボ比較の有効性を確立している。だが、ARBはデビュー当初から新薬として高薬価を主張するため、より高い臨床的価値の証明が求められてきた。しかし、ACE阻害剤が誘導する咳のリスクを減らす優位は明快に確立したものの、臨床試験の有効性報告は一進一退、薬効群として大きな違いは小さいという見方が定着した。 カナダ・マギル大学のマリー・ハドソンらは、ケベック州の薬剤の保険請求管理データベースから「ARBとACE阻害剤の鬱血性心不全患者に対する有効性の性差」を分析して、新たな視点を提供した(欧州心不全雑誌2007年6月)。 1998〜2003年3月に鬱血性心不全で入院、退院から90日以内に2薬効群...
レニン・アンジオテンシン・システム(RAS)阻害剤として一括されることもあるアンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤(ARB)とACE阻害剤は似た薬効群であり、ともに心不全療法でプラセボ比較の有効性を確立している。だが、ARBはデビュー当初から新薬として高薬価を主張するため、より高い臨床的価値の証明が求められてきた。しかし、ACE阻害剤が誘導する咳のリスクを減らす優位は明快に確立したものの、臨床試験の有効性報告は一進一退、薬効群として大きな違いは小さいという見方が定着した。 カナダ・マギル大学のマリー・ハドソンらは、ケベック州の薬剤の保険請求管理データベースから「ARBとACE阻害剤の鬱血性心不全患者に対する有効性の性差」を分析して、新たな視点を提供した(欧州心不全雑誌2007年6月)。 1998〜2003年3月に鬱血性心不全で入院、退院から90日以内に2薬効群のい
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