本格化する卸のオーファン薬争奪戦

メディパルＨＤが始めた投資ビジネスの成否

2011年11月15日号

　「世界でも例を見ない新しいビジネスモデル」と豪語するのだが、当事者以外が一見したところでは、少しわかりにくい。　メディパルホールディングスが、シミックと提携し、オーファン薬事業に特化した合弁会社「オーファンパシフィック」を12年6月に立ち上げる。医薬品卸売事業と医薬品開発支援会社の異色の組み合わせだが、結論から言えば、双方の機能を持ち寄って、オーファン薬事業に焦点を当て、共に稼いでいこう、という趣旨だ。しかし、なぜ卸がオーファン薬に手を出すのか。10月21日の会見でも首を捻る証券アナリストの姿があった。メディパルが始めたオーファン薬事業の名称は「ＰＦＭ」（プロジェクト・ファイナンス＆マーケティング）。この独自に編み出したスキームこそが、今後オーファン薬から安定的な収益を生み出す上での根幹を成すという。　ＰＦＭの仕組みはこうだ。まず、メディ... 　「世界でも例を見ない新しいビジネスモデル」と豪語するのだが、当事者以外が一見したところでは、少しわかりにくい。　メディパルホールディングスが、シミックと提携し、オーファン薬事業に特化した合弁会社「オーファンパシフィック」を12年6月に立ち上げる。医薬品卸売事業と医薬品開発支援会社の異色の組み合わせだが、結論から言えば、双方の機能を持ち寄って、オーファン薬事業に焦点を当て、共に稼いでいこう、という趣旨だ。しかし、なぜ卸がオーファン薬に手を出すのか。10月21日の会見でも首を捻る証券アナリストの姿があった。メディパルが始めたオーファン薬事業の名称は「ＰＦＭ」（プロジェクト・ファイナンス＆マーケティング）。この独自に編み出したスキームこそが、今後オーファン薬から安定的な収益を生み出す上での根幹を成すという。　ＰＦＭの仕組みはこうだ。まず、メディパ

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