「持続可能性」説くＩＯＭ委員会

海外時報

「持続可能性」説くＩＯＭ委員会

オバマ医療改革に費用対効果分析の視点

2011年11月1日号

　米国で14年から新たに提供される医療保険プラン。これをどう設計するか、科学アカデミーの医学研究所専門家委員会（ＩＯＭ委員会）が保健福祉省に提出した報告は、米国の高医療費体質に楔を打ち込む潜在的破壊力を秘めている。　3200万人の無保険者をカバーしようという医療改革の本体部分は、低所得者向けメディケイドの対象拡大と保険購入補助によって進められる。4人家族で世帯年収8・8万ドル以下の個人（自営業者や無職者）と、企業から保険提供のない零細企業従業員は、年収スライド制の補助（税額控除）を得て、州の「保険市場」（イクスチェンジ）に参加する保険プランから好みのものを選んで加入することになる。参加条件のひとつとして、必須医療給付（ＥＨＢ）のパッケージが定められる。　ＩＯＭ委員会報告は、このＥＨＢパッケージをどんな考え方で設計し、運用していくべきかを示した... 　米国で14年から新たに提供される医療保険プラン。これをどう設計するか、科学アカデミーの医学研究所専門家委員会（ＩＯＭ委員会）が保健福祉省に提出した報告は、米国の高医療費体質に楔を打ち込む潜在的破壊力を秘めている。　3200万人の無保険者をカバーしようという医療改革の本体部分は、低所得者向けメディケイドの対象拡大と保険購入補助によって進められる。4人家族で世帯年収8・8万ドル以下の個人（自営業者や無職者）と、企業から保険提供のない零細企業従業員は、年収スライド制の補助（税額控除）を得て、州の「保険市場」（イクスチェンジ）に参加する保険プランから好みのものを選んで加入することになる。参加条件のひとつとして、必須医療給付（ＥＨＢ）のパッケージが定められる。　ＩＯＭ委員会報告は、このＥＨＢパッケージをどんな考え方で設計し、運用していくべきかを示した。議

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