薬剤経済学
有効性比較研究の実際
第45回 ARB製剤ランダム化研究の進展
2011年11月1日号
HEAAL研究は「高用量と低用量のロサルタン療法の心不全患者に対する臨床結果への影響」を比べている。最適投与量は承認前の臨床試験の段階で見極められるのが一般的だが、これは臨床経験の成熟を経て、30ヵ国255施設の専門医がダブルブラインドの厳格な設計で進めた有効性比較である。米国では翌年、ジェネリック製剤が発売される状況下の報告だった(ランセット2009年11月28日)。 軽・中度から重度(NYHA分類Ⅱ〜Ⅳ)、左心室駆出率40%以下で、ACE阻害剤に耐えられない患者3846人を対象にした研究は、ロサルタン1日150㎎投与が1日50㎎投与に比べて明らかな優位を示すことを発見した。平均4.7年のフォローアップ中、実際に用いられた1日当たり投与量は129㎎と46㎎だった。 表の通り、高用量は低用量療法に比べて①全死亡+心不全入院率は2年を通じて2〜3ポイント低く、②症状改善を増やし...
HEAAL研究は「高用量と低用量のロサルタン療法の心不全患者に対する臨床結果への影響」を比べている。最適投与量は承認前の臨床試験の段階で見極められるのが一般的だが、これは臨床経験の成熟を経て、30ヵ国255施設の専門医がダブルブラインドの厳格な設計で進めた有効性比較である。米国では翌年、ジェネリック製剤が発売される状況下の報告だった(ランセット2009年11月28日)。 軽・中度から重度(NYHA分類Ⅱ〜Ⅳ)、左心室駆出率40%以下で、ACE阻害剤に耐えられない患者3846人を対象にした研究は、ロサルタン1日150㎎投与が1日50㎎投与に比べて明らかな優位を示すことを発見した。平均4.7年のフォローアップ中、実際に用いられた1日当たり投与量は129㎎と46㎎だった。 表の通り、高用量は低用量療法に比べて①全死亡+心不全入院率は2年を通じて2〜3ポイント低く、②症状改善を増やし悪化
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