一筆入魂
「ダイハード」漁師の満身創痍
待望のアナゴ、80センチ級が釣れたが・・・・・・
ノンフィクション作家 辰濃哲郎
2011年11月1日号
気仙沼港のすぐ近くで旅館「大鍋屋」を経営する、熊谷浩典さん(42)を、本誌8月15日号で紹介した。震災当日、湾内を津波に翻弄されながら漁船に乗って漂流し、流れてきた屋根にしがみついた男性を救出した漁師の話だ。
実は熊谷さん、映画「ダイハード」の主人公であるジョン・マクレーンばりの英雄だったのだ。例の記事を書いた後、アナゴ釣りをご一緒させてもらった。その夜、居酒屋で「実は」と切り出した救出劇は、満身創痍に陥りながら難事件を解決する、まさに「ダイハード」そのものだった。
シャイな熊谷さんは、自ら進んで自慢話をしないから、会うたびに、初耳の話が次々と出てくる。
こんな話だ。
熊谷さんが命からがら高台に逃れたところまではご承知の通りだ。その後、熊谷さんは自分の経営する大鍋屋に向かった。道路を埋め尽くした瓦礫の山をいくつも乗り越え、たどり着くま...
気仙沼港のすぐ近くで旅館「大鍋屋」を経営する、熊谷浩典さん(42)を、本誌8月15日号で紹介した。震災当日、湾内を津波に翻弄されながら漁船に乗って漂流し、流れてきた屋根にしがみついた男性を救出した漁師の話だ。
実は熊谷さん、映画「ダイハード」の主人公であるジョン・マクレーンばりの英雄だったのだ。例の記事を書いた後、アナゴ釣りをご一緒させてもらった。その夜、居酒屋で「実は」と切り出した救出劇は、満身創痍に陥りながら難事件を解決する、まさに「ダイハード」そのものだった。
シャイな熊谷さんは、自ら進んで自慢話をしないから、会うたびに、初耳の話が次々と出てくる。
こんな話だ。
熊谷さんが命からがら高台に逃れたところまではご承知の通りだ。その後、熊谷さんは自分の経営する大鍋屋に向かった。道路を埋め尽くした瓦礫の山をいくつも乗り越え、たどり着くまでに
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