「エポジン適応追加」次の手なく
当局が却下、手持ちのカードが限られた中外
2011年10月15日号
「このまま平行線が続いたら、裁判もあり得るかもしれませんね」
審査関係者が洩らした言葉は、もはや申請側に妙案がないことを見透かしていたかのようだ。
中外製薬が申請していたエリスロポエチン製剤「エポジン」(一般名=エポエチンベータ)の「がん化学療法に伴う貧血」での適応拡大が却下された。6月に開いた厚生労働省の薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会、9月の薬食審薬事分科会ともに認めなかった。
通常は部会審議を通った時点で、承認は決まったようなものだ。審議品目入りは、当局と申請者間で合意形成が済んだことを意味する。部会当日に想定外のツッコミが委員から出ない限り、承認は了承される。
だが、今回のエポジンの審議入りは毛色が異なる。医薬品医療機器総合機構(PMDA)と中外の意見が平行線のまま、審議に突入したためだ。PMDAは再三、中外に申請取り下げ...
「このまま平行線が続いたら、裁判もあり得るかもしれませんね」
審査関係者が洩らした言葉は、もはや申請側に妙案がないことを見透かしていたかのようだ。
中外製薬が申請していたエリスロポエチン製剤「エポジン」(一般名=エポエチンベータ)の「がん化学療法に伴う貧血」での適応拡大が却下された。6月に開いた厚生労働省の薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会、9月の薬食審薬事分科会ともに認めなかった。
通常は部会審議を通った時点で、承認は決まったようなものだ。審議品目入りは、当局と申請者間で合意形成が済んだことを意味する。部会当日に想定外のツッコミが委員から出ない限り、承認は了承される。
だが、今回のエポジンの審議入りは毛色が異なる。医薬品医療機器総合機構(PMDA)と中外の意見が平行線のまま、審議に突入したためだ。PMDAは再三、中外に申請取り下げを
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