医薬経済オンライン

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四面楚歌に陥った旭化成ファーマ

社内の「1兆円争奪戦」に勝ち抜けるか

2011年9月15日号

 ちょうど1年前の9月14日、旭化成に長らく君臨した山口信夫名誉会長(肩書は当時)が85歳で亡くなった。最後まで代表権を手放さず、取締役も引かなかったことから、ライバル社の幹部は「権力の亡者」などと冷やかした。実際、社内権力の源泉である人事権に関しては山口名誉会長が常に握っていたとされ、その訃報が社内に伝わったとき、「やっと普通の会社に戻れる」(中堅社員)との呟きがあちこちで交わされた。 戦後の旭化成に特異的に現れる超ワンマン経営者と、その弊害を論じるのが本稿の趣旨ではないが、山口名誉会長の死去は同社の経営に、ひとつの節目が訪れたことを世に知らしめるニュースであった。 売上げの半分近くを石油化学製品の製造・販売を手掛けるケミカル部門が占めるようになった今も、旭化成の「企業城下町」と言えば石化コンビナートを抱える倉敷市(岡山県)ではなく、実質的...  ちょうど1年前の9月14日、旭化成に長らく君臨した山口信夫名誉会長(肩書は当時)が85歳で亡くなった。最後まで代表権を手放さず、取締役も引かなかったことから、ライバル社の幹部は「権力の亡者」などと冷やかした。実際、社内権力の源泉である人事権に関しては山口名誉会長が常に握っていたとされ、その訃報が社内に伝わったとき、「やっと普通の会社に戻れる」(中堅社員)との呟きがあちこちで交わされた。 戦後の旭化成に特異的に現れる超ワンマン経営者と、その弊害を論じるのが本稿の趣旨ではないが、山口名誉会長の死去は同社の経営に、ひとつの節目が訪れたことを世に知らしめるニュースであった。 売上げの半分近くを石油化学製品の製造・販売を手掛けるケミカル部門が占めるようになった今も、旭化成の「企業城下町」と言えば石化コンビナートを抱える倉敷市(岡山県)ではなく、実質的創

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