医薬経済気象台
野田新内閣への期待
2011年9月15日号
野田佳彦新首相が誕生した。過去2代の首相が機能不全のまま退陣したことや、日本の多事多難な現状を差し置いて政治混迷が続いてきただけに、今度はしっかり機能して喫緊の課題に迅速に取り組んでもらいたいというのが国民の総意であろう。地味な存在だっただけに、首相としての手腕はどうかという見方もある。ただ、民主党代表選から新内閣発足直後までの動きをみていると、過去2代の首相より遥かに腹が据わっており、戦略的思考と行動力を併せ持っているように窺える。 前面に打ち出した挙党体制を冷ややかにみていた反主流派も党役員人事で度肝を抜かれた。閣僚人事を含めて反主流派を取り込んだ腐心の人事で党内野党の動きを封じることになった。これは会派離脱願を出した反主流派議員が撤回したことに象徴されている。さらに主要ポストには松下政経塾出身の同根の若手を散りばめ、経済界からも評...
野田佳彦新首相が誕生した。過去2代の首相が機能不全のまま退陣したことや、日本の多事多難な現状を差し置いて政治混迷が続いてきただけに、今度はしっかり機能して喫緊の課題に迅速に取り組んでもらいたいというのが国民の総意であろう。地味な存在だっただけに、首相としての手腕はどうかという見方もある。ただ、民主党代表選から新内閣発足直後までの動きをみていると、過去2代の首相より遥かに腹が据わっており、戦略的思考と行動力を併せ持っているように窺える。 前面に打ち出した挙党体制を冷ややかにみていた反主流派も党役員人事で度肝を抜かれた。閣僚人事を含めて反主流派を取り込んだ腐心の人事で党内野党の動きを封じることになった。これは会派離脱願を出した反主流派議員が撤回したことに象徴されている。さらに主要ポストには松下政経塾出身の同根の若手を散りばめ、経済界からも評価
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