医薬経済オンライン

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技術革新と製薬企業の明日

BMSが先取りしたFc融合蛋白質

第14回

生島准

2011年9月15日号

 悪性黒色腫の抗体医薬「イェルボイ」を今年3月25日に米国で発売した米ブリストルマイヤーズスクイブが、続いて6月25日には腎臓移植の拒絶反応抑止薬「ヌロジクス」を発売した。加えて、7月29日にはリウマチ薬「オレンシア」の皮下注射剤を発売した。 この3製剤に共通するのが、いずれも免疫系を調節する蛋白質CTLA4を標的としたり、その蛋白質が結合するリガンド蛋白質(B7)を創薬標的としたりする抗体医薬やその誘導体であるFc融合蛋白質であることだ。BMSはCTLA4を材料に、何と3種の新薬を創製することに成功したのだ。 BMSは次世代の抗体医薬開発戦略を堂々と先取りした。そしてその技術基盤となったのがFc融合蛋白質である。Yの字型をした抗体の脚の部分に当たるFcと標的となる蛋白質やそのリガンド蛋白質、それぞれの部分構造であるペプチドを結合した人工蛋白質である。 生...  悪性黒色腫の抗体医薬「イェルボイ」を今年3月25日に米国で発売した米ブリストルマイヤーズスクイブが、続いて6月25日には腎臓移植の拒絶反応抑止薬「ヌロジクス」を発売した。加えて、7月29日にはリウマチ薬「オレンシア」の皮下注射剤を発売した。 この3製剤に共通するのが、いずれも免疫系を調節する蛋白質CTLA4を標的としたり、その蛋白質が結合するリガンド蛋白質(B7)を創薬標的としたりする抗体医薬やその誘導体であるFc融合蛋白質であることだ。BMSはCTLA4を材料に、何と3種の新薬を創製することに成功したのだ。 BMSは次世代の抗体医薬開発戦略を堂々と先取りした。そしてその技術基盤となったのがFc融合蛋白質である。Yの字型をした抗体の脚の部分に当たるFcと標的となる蛋白質やそのリガンド蛋白質、それぞれの部分構造であるペプチドを結合した人工蛋白質である。 生体の

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