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個別化医療を体現する「メットマブ」

第7回

バークレイズ・キャピタル証券株式調査部 関篤史

2011年9月1日号

 スイス・ロシュは、今年のASCO(米国臨床腫瘍学会)で、「メットマブ」の非小細胞肺がん(NSCLC)患者を対象にした第Ⅱ相試験(OAM4558g)結果を発表した。 結論から先に書けば、ランダム化された全患者を対象にしたITT解析(逸脱例も含めて治療しようとした患者全例を解析する)では、メットマブ+タルセバ併用群は、プラセボ+タルセバ群に対し無増悪生存のハザード比は1.09、全生存のハザード比は0.8と、統計的有意差を「示さなかった」。 しかし、Met陽性患者では無増悪生存(中央値)は1.5ヵ月から2.9ヵ月へ(p=0.04)、全生存(同)は3.8ヵ月から12.6ヵ月へ(p=0.002)延長することが示された。 一方、逆に、Met陰性患者では、無増悪生存(中央値)は2.7ヵ月から1.4ヵ月へ(p=0.05)、全生存(同)は15.3ヵ月から8.1ヵ月へ(p=0.16)縮小することが示された。...  スイス・ロシュは、今年のASCO(米国臨床腫瘍学会)で、「メットマブ」の非小細胞肺がん(NSCLC)患者を対象にした第Ⅱ相試験(OAM4558g)結果を発表した。 結論から先に書けば、ランダム化された全患者を対象にしたITT解析(逸脱例も含めて治療しようとした患者全例を解析する)では、メットマブ+タルセバ併用群は、プラセボ+タルセバ群に対し無増悪生存のハザード比は1.09、全生存のハザード比は0.8と、統計的有意差を「示さなかった」。 しかし、Met陽性患者では無増悪生存(中央値)は1.5ヵ月から2.9ヵ月へ(p=0.04)、全生存(同)は3.8ヵ月から12.6ヵ月へ(p=0.002)延長することが示された。 一方、逆に、Met陰性患者では、無増悪生存(中央値)は2.7ヵ月から1.4ヵ月へ(p=0.05)、全生存(同)は15.3ヵ月から8.1ヵ月へ(p=0.16)縮小することが示された。 M

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