商社「黒字減らし」の医薬参入
製薬企業は関わったほうが得
2011年9月1日号
国内経済メディアが依然、震災と原発報道に関心を寄せていた4月25日、キリンホールディングスと三井物産は、内容がほぼ同じプレスリリースをそれぞれが出した。キリンHD子会社のメルシャンが営む年商およそ76億円の医薬・化学品事業を、会社分割のうえ、三井物産に売却するという内容で、業界関係者でなければ気にもとめないようなニュースだった。 メルシャンは抗がん剤ピラルビシンなどの抗生物質を長年、独自の発酵・バイオ技術を用いて製造販売していたが、「経営資源をワイン・酒類事業に集中するため」切り離しを決意。製薬企業数社が買収に名乗りを上げたものの、結局は三井物産が競り勝った。 月日は下って8月1日。塩野義製薬が、中国製薬企業のC&Oファーマシューティカルテクノロジーを買収すると発表した。遅れていた中国市場の開拓を一気に進めようという思惑だが、C&Oには昨年1...
国内経済メディアが依然、震災と原発報道に関心を寄せていた4月25日、キリンホールディングスと三井物産は、内容がほぼ同じプレスリリースをそれぞれが出した。キリンHD子会社のメルシャンが営む年商およそ76億円の医薬・化学品事業を、会社分割のうえ、三井物産に売却するという内容で、業界関係者でなければ気にもとめないようなニュースだった。 メルシャンは抗がん剤ピラルビシンなどの抗生物質を長年、独自の発酵・バイオ技術を用いて製造販売していたが、「経営資源をワイン・酒類事業に集中するため」切り離しを決意。製薬企業数社が買収に名乗りを上げたものの、結局は三井物産が競り勝った。 月日は下って8月1日。塩野義製薬が、中国製薬企業のC&Oファーマシューティカルテクノロジーを買収すると発表した。遅れていた中国市場の開拓を一気に進めようという思惑だが、C&Oには昨年12月
有料会員限定
会員登録(有料)
この記事をお読みいただくためには、会員登録(有料)が必要です。
新規会員登録とマイページ > 購読情報から購入手続きをお願いいたします。
※IDをお持ちの方はログインからお進みください
【会員登録方法】
会員登録をクリックしていただくと、新規会員仮登録メール送信画面に移動します。
メールアドレスを入力して会員登録をお願い致します。
1ユーザーごとの登録をお願い致します。(1ユーザー1アカウントです)
ログイン
会員登録