医薬経済オンライン

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眺望「医薬街道」

無視できない結核の「中蔓延国」

近藤正觀

2011年9月1日号

 厚生労働省は8月19日、10年の「結核登録者情報調査年報」の集計結果を公表した。毎年結核に関して調査を継続して行い、公表しているものだ。 結核の10年中の新規登録は2万3261人、対人口10万人では罹患率18.2で、前年の19.0より減少した。また、10年末の結核登録者数は5万5573人、対人口10万人では有病率が前年の14.8から14.0に減少した。さらに10年の結核による死亡者は2126人と、前年より33人減少し、死亡順位は26位と低いとしている。 しかし、世界の罹患率をみると、先進国では4〜12%の範囲内であり、日本の18.2は突出して高い。米国で4.1、カナダで4.9、ドイツで5.0、比較的多い英国でも12.0である。もちろん、97年の42.3から見れば、1次目標としていた20は切っており、改善されてはいる。とはいえ、97年は罹患率が逆転増加した年であり、99年には厚労省は「結核緊急事態宣言」を出して警鐘を...  厚生労働省は8月19日、10年の「結核登録者情報調査年報」の集計結果を公表した。毎年結核に関して調査を継続して行い、公表しているものだ。 結核の10年中の新規登録は2万3261人、対人口10万人では罹患率18.2で、前年の19.0より減少した。また、10年末の結核登録者数は5万5573人、対人口10万人では有病率が前年の14.8から14.0に減少した。さらに10年の結核による死亡者は2126人と、前年より33人減少し、死亡順位は26位と低いとしている。 しかし、世界の罹患率をみると、先進国では4〜12%の範囲内であり、日本の18.2は突出して高い。米国で4.1、カナダで4.9、ドイツで5.0、比較的多い英国でも12.0である。もちろん、97年の42.3から見れば、1次目標としていた20は切っており、改善されてはいる。とはいえ、97年は罹患率が逆転増加した年であり、99年には厚労省は「結核緊急事態宣言」を出して警鐘を鳴ら

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