医薬経済オンライン

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薬価算定組織「意見」の真実

厚労省が散りばめた〝思惑〟を探る

2011年8月15日号

 薬価改定前年の夏。厚生労働省の薬価算定組織が「薬価算定の基準に関する意見」という文書を、中央社会保険医療協議会薬価専門部会に提出するのが恒例だ。委員の意見を列挙しているが、実際に作成するのは厚労省。次回改定に向けた同省の思惑が随所に散りばめられている。製薬企業の薬価担当者は、それを読み取ろうと、しばらく文書と格闘を続ける。 意外に、簡単な「解読」の手がかりがひとつだけある。個別項目の文末表現が「行うこととしてはどうか」と、「などの意見があった」の2パターンあるという点だ。12年度改定前の「意見」が提出された7月27日の薬価専門部会で、厚労省保険局医療課の吉田易範薬剤管理官が委員からの質問に、こう答えた。「『行うこととしてはどうか』は算定組織で合意が得られ、部会で積極的に検討をお願いしたいもの。『意見があった』は必ずしも全体の意見としてまとま...  薬価改定前年の夏。厚生労働省の薬価算定組織が「薬価算定の基準に関する意見」という文書を、中央社会保険医療協議会薬価専門部会に提出するのが恒例だ。委員の意見を列挙しているが、実際に作成するのは厚労省。次回改定に向けた同省の思惑が随所に散りばめられている。製薬企業の薬価担当者は、それを読み取ろうと、しばらく文書と格闘を続ける。 意外に、簡単な「解読」の手がかりがひとつだけある。個別項目の文末表現が「行うこととしてはどうか」と、「などの意見があった」の2パターンあるという点だ。12年度改定前の「意見」が提出された7月27日の薬価専門部会で、厚労省保険局医療課の吉田易範薬剤管理官が委員からの質問に、こう答えた。「『行うこととしてはどうか』は算定組織で合意が得られ、部会で積極的に検討をお願いしたいもの。『意見があった』は必ずしも全体の意見としてまとまっ

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