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眺望 医薬街道

短すぎる「カルテ保存期間5年」

近藤正觀

2011年8月15日号

 09年の人口動態統計によれば、死亡者は約114万人だった。このうち解剖がなされたのは3万1000体で、わが国の解剖率はわずか2.7%に過ぎない。 厚生労働省は医療事故に関わりそうな死因究明に「診療行為に関連した死亡にかかわる死因究明等の在り方に関する検討会」を立ち上げ、検討してきた。医師法21条には「異常死」に関する規定があり、医師は異常死と思われる検死結果を警察に届ける義務があるとされている。この規定は、依頼による検死のほか、自分が診療していた患者の死亡にも適用される。検討会は警察の介入を巡って診療側が反発、結論には至っていない。 手術の結果、経過がよくないケースが必然的にある。患者への治療方針や説明が不十分な場合、患者は納得せずに「医療ミス」によるものではないのかと疑問を生じるケースがある。ここが医療の難しいところで、医療ミスなのか予期しない増悪...  09年の人口動態統計によれば、死亡者は約114万人だった。このうち解剖がなされたのは3万1000体で、わが国の解剖率はわずか2.7%に過ぎない。 厚生労働省は医療事故に関わりそうな死因究明に「診療行為に関連した死亡にかかわる死因究明等の在り方に関する検討会」を立ち上げ、検討してきた。医師法21条には「異常死」に関する規定があり、医師は異常死と思われる検死結果を警察に届ける義務があるとされている。この規定は、依頼による検死のほか、自分が診療していた患者の死亡にも適用される。検討会は警察の介入を巡って診療側が反発、結論には至っていない。 手術の結果、経過がよくないケースが必然的にある。患者への治療方針や説明が不十分な場合、患者は納得せずに「医療ミス」によるものではないのかと疑問を生じるケースがある。ここが医療の難しいところで、医療ミスなのか予期しない増悪な

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