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OBSERVER

山本雄士・科学技術振興機構研究 開発戦略センターフェロー

2011年8月1日号

「現場力」の欠如が問題 ——東日本大震災を受けて医薬品や食料などの災害備蓄を増やすような動きがあります。 山本 「想定外」を想定して資源を備蓄すべきではない。大規模災害とはいえ、国全体として資源が不足したわけではない。巨大な備蓄倉庫を配置するようなストック型よりも、調達や配送を簡便にしたフロー型のマネジメントが理に適う。巨大な倉庫に在庫を確保するよりも資源を自在に動かせるロジスティクスの確保が肝要になる。 日本的な溜め込み型のハコモノづくりで喜ぶのは、旧来型の行政の発想だ。ナントカセンターができたと喜ぶくらいなら、震災を機に町道が2車線に広がったというほうがまだ有意義だ。 ——ロジスティクスの確保面で何か対策は考えられますか。 山本 2次医療圏、または自治体の区切りの見直しがある。岩手、宮城、福島の被災3県に関しては、例えば2次医療圏の設定を幹... 「現場力」の欠如が問題 ——東日本大震災を受けて医薬品や食料などの災害備蓄を増やすような動きがあります。 山本 「想定外」を想定して資源を備蓄すべきではない。大規模災害とはいえ、国全体として資源が不足したわけではない。巨大な備蓄倉庫を配置するようなストック型よりも、調達や配送を簡便にしたフロー型のマネジメントが理に適う。巨大な倉庫に在庫を確保するよりも資源を自在に動かせるロジスティクスの確保が肝要になる。 日本的な溜め込み型のハコモノづくりで喜ぶのは、旧来型の行政の発想だ。ナントカセンターができたと喜ぶくらいなら、震災を機に町道が2車線に広がったというほうがまだ有意義だ。 ——ロジスティクスの確保面で何か対策は考えられますか。 山本 2次医療圏、または自治体の区切りの見直しがある。岩手、宮城、福島の被災3県に関しては、例えば2次医療圏の設定を幹線道

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