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海外時報

〝裏の副作用?抱える「暫定承認」

新薬承認改善の模索、アバスチン論争の陰で

2011年8月1日号

 「アバスチン」(一般名=ベバシズマブ)の転移性乳がん適応の承認取り消し方針に対するジェネンテックの異議を聴くため、FDA(米食品医薬品局)が諮問委員会を開いた6月末は、並行して新薬承認とイノベーション促進に関わる議論が集中する期間でもあった。 製薬業界の生命線を構成するこの議論は、繰り返し語られてきたテーマでもある。タイミングは偶然だが、早期アクセスの必要性が高いがんなどの新薬について、明快な臨床結果でなく、代理指標に基づいて暫定的な前倒し承認(アクセラレーティドアプルーバル)を与える仕組みが、アバスチンの“失敗”によって後退しないかという懸念のなかで、今回の議論は進んだ。 FDAは、「特別制度見直しにはつながらない」と明言した。アバスチンの場合、乳がん進行のない期間(PFS)を画像診断したものが指標になったが、この暫定的結...  「アバスチン」(一般名=ベバシズマブ)の転移性乳がん適応の承認取り消し方針に対するジェネンテックの異議を聴くため、FDA(米食品医薬品局)が諮問委員会を開いた6月末は、並行して新薬承認とイノベーション促進に関わる議論が集中する期間でもあった。 製薬業界の生命線を構成するこの議論は、繰り返し語られてきたテーマでもある。タイミングは偶然だが、早期アクセスの必要性が高いがんなどの新薬について、明快な臨床結果でなく、代理指標に基づいて暫定的な前倒し承認(アクセラレーティドアプルーバル)を与える仕組みが、アバスチンの“失敗”によって後退しないかという懸念のなかで、今回の議論は進んだ。 FDAは、「特別制度見直しにはつながらない」と明言した。アバスチンの場合、乳がん進行のない期間(PFS)を画像診断したものが指標になったが、この暫定的結果は

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