医薬経済オンライン

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時流遡航

先端光科学研究の世界を訪ねて

第11回

ジャーナリスト 本田成親

2011年8月1日号

 アンジュレータに送り込まれた電子ビーム中の断続的な電子集団は、18㎜進むごとにN—S方向が逆転する磁場の影響を受けて、強制的に波形の蛇行軌道をとらされる。光速近くで運動する高密度の電子集団の進行方向が強力磁石によって急激に曲げられることになるから、その波形軌道の山と谷に相当する部分で電子雲のエネルギーの一部が剥ぎ取られて、曲線の接線方向、すなわち、水平方向に放射光となって放出され直進することになる。放射光発生の基本原理はスプリング8の場合と同じだと考えてよい。  負電荷を帯びそれ自体磁性体である電子集団は強磁場の影響を受けて蛇行を続ける。だが、放射光は磁場の影響を受けずに直進するうえ電子ビームより高速だから、前を行く電子集団に次々と追いつき、それら電子群に影響を与えて、一層集積密度が高くそれらの軌道の周波数と位相が揃った電子集団を...  アンジュレータに送り込まれた電子ビーム中の断続的な電子集団は、18㎜進むごとにN—S方向が逆転する磁場の影響を受けて、強制的に波形の蛇行軌道をとらされる。光速近くで運動する高密度の電子集団の進行方向が強力磁石によって急激に曲げられることになるから、その波形軌道の山と谷に相当する部分で電子雲のエネルギーの一部が剥ぎ取られて、曲線の接線方向、すなわち、水平方向に放射光となって放出され直進することになる。放射光発生の基本原理はスプリング8の場合と同じだと考えてよい。  負電荷を帯びそれ自体磁性体である電子集団は強磁場の影響を受けて蛇行を続ける。だが、放射光は磁場の影響を受けずに直進するうえ電子ビームより高速だから、前を行く電子集団に次々と追いつき、それら電子群に影響を与えて、一層集積密度が高くそれらの軌道の周波数と位相が揃った電子集団を形成

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