医薬経済オンライン

医療・医薬業界をさまざまな視点・論点から示すメディア

眺望「医薬街道」

一向に改善しない日本の治験体制

近藤正觀

2011年8月1日号

 厚生労働省医政局研究開発振興課は6月30日、「治験などの効率化に関する報告書」を公表した。治験や臨床研究については07年3月に策定された「新たな治験活性化5ヵ年計画」で、加速強化すべきという「中間報告」が10年に出されたが、改善点が多かった。 今回の報告書では ①治験コストの適正化 ②共同治験審査委員会 ③症例集積性向上の必要性およびその対応策 ④治験プロセスにおける効率化 ──など4点が示された。 そもそも海外では、治験しか行わない医療施設があり、治験をする医師は、米国のように「治験医師」という資格のある医師しか実施できない国がある。治験医師は〝最先端治療医師〟とも言えるステータスを持っている。翻って、日本には、治験専門の医療施設は存在しない。また、「医師」であれば、機会があれば治験を実施できる。通常は「治験責任医師」と「治験実施医師」ということに...  厚生労働省医政局研究開発振興課は6月30日、「治験などの効率化に関する報告書」を公表した。治験や臨床研究については07年3月に策定された「新たな治験活性化5ヵ年計画」で、加速強化すべきという「中間報告」が10年に出されたが、改善点が多かった。 今回の報告書では ①治験コストの適正化 ②共同治験審査委員会 ③症例集積性向上の必要性およびその対応策 ④治験プロセスにおける効率化 ──など4点が示された。 そもそも海外では、治験しか行わない医療施設があり、治験をする医師は、米国のように「治験医師」という資格のある医師しか実施できない国がある。治験医師は〝最先端治療医師〟とも言えるステータスを持っている。翻って、日本には、治験専門の医療施設は存在しない。また、「医師」であれば、機会があれば治験を実施できる。通常は「治験責任医師」と「治験実施医師」ということになろ

有料会員限定

会員登録(有料)
この記事をお読みいただくためには、会員登録(有料)が必要です。
新規会員登録とマイページ > 購読情報から購入手続きをお願いいたします。
※IDをお持ちの方はログインからお進みください

【会員登録方法】
会員登録をクリックしていただくと、新規会員仮登録メール送信画面に移動します。
メールアドレスを入力して会員登録をお願い致します。
1ユーザーごとの登録をお願い致します。(1ユーザー1アカウントです)

googleAdScence