新薬の市場環境を読む
FDAにギリギリの判断迫る「ブリリンタ」
第5回
バークレイズ・キャピタル証券株式調査部 関篤史
2011年7月15日号
アストラゼネカの抗血小板剤である「ブリリンタ」(一般名チカグレロ)のPDUFA(処方箋薬ユーザーフィー法)アクション日(=承認締め切り日)が7月20日に迫っている。7月19日にはSGLT2阻害糖尿病薬「ダパグリフロジン」の諮問委員会も開催され、アストラゼネカ・ウォッチャーには忙しい週になりそうだ。 ブリリンタは約1万8600人の患者を用いた大規模第Ⅲ相(PLATO)試験で、プラビックスを比較対照とし、0.001以下のp値という統計的有意な差をもって主要評価項目(血管要因、心筋梗塞、脳卒中による死亡)を達成した。一方で、抗血小板剤で想定される出血リスクはプラビックスと大きな差はなく、重大な出血はプラビックス群と統計的な差は認められなかった(7.9%、プラビックス群は7.7%、p値0.57)。このような素晴らしい試験結果から、ブリリンタは10年7月にFDA(米食品医薬品...
アストラゼネカの抗血小板剤である「ブリリンタ」(一般名チカグレロ)のPDUFA(処方箋薬ユーザーフィー法)アクション日(=承認締め切り日)が7月20日に迫っている。7月19日にはSGLT2阻害糖尿病薬「ダパグリフロジン」の諮問委員会も開催され、アストラゼネカ・ウォッチャーには忙しい週になりそうだ。 ブリリンタは約1万8600人の患者を用いた大規模第Ⅲ相(PLATO)試験で、プラビックスを比較対照とし、0.001以下のp値という統計的有意な差をもって主要評価項目(血管要因、心筋梗塞、脳卒中による死亡)を達成した。一方で、抗血小板剤で想定される出血リスクはプラビックスと大きな差はなく、重大な出血はプラビックス群と統計的な差は認められなかった(7.9%、プラビックス群は7.7%、p値0.57)。このような素晴らしい試験結果から、ブリリンタは10年7月にFDA(米食品医薬品局
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