医薬経済オンライン

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眺望「医薬街道」

こんな「特定看護師」では何も変わらない

近藤正觀

2011年7月15日号

 厚生労働省の「チーム医療推進のための看護業務検討ワーキンググループ」は6月28日、「特定看護師」の考え方(試案)を示したのだが、これで何が変わるというのだろうか。チーム医療の推進は、08年の規制改革推進会議の答申を受けて、医師と他の医療従事者の役割分担を進め、「専門性を高めた新しい職種(いわゆるナースプラクティショナーなど)の導入について、その必要性を含め検討する」としたことが端緒である。背景には、新臨床研修制度に起因するとされる医師の絶対数の不足、医師の加重な労働から来る医療事故の発生などがあった。 日本では、医師はヒエラルキーの頂上に君臨し、その他の医療従事者は医師の下で活躍する補助メンバーの連合体として扱われてきた。医師はこの権力構造を壊したくはないようだ。医業は医師の独占業務であり、医師資格がなければ「医師」とは言わない資格独占の定...  厚生労働省の「チーム医療推進のための看護業務検討ワーキンググループ」は6月28日、「特定看護師」の考え方(試案)を示したのだが、これで何が変わるというのだろうか。チーム医療の推進は、08年の規制改革推進会議の答申を受けて、医師と他の医療従事者の役割分担を進め、「専門性を高めた新しい職種(いわゆるナースプラクティショナーなど)の導入について、その必要性を含め検討する」としたことが端緒である。背景には、新臨床研修制度に起因するとされる医師の絶対数の不足、医師の加重な労働から来る医療事故の発生などがあった。 日本では、医師はヒエラルキーの頂上に君臨し、その他の医療従事者は医師の下で活躍する補助メンバーの連合体として扱われてきた。医師はこの権力構造を壊したくはないようだ。医業は医師の独占業務であり、医師資格がなければ「医師」とは言わない資格独占の定め

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