医薬経済オンライン

医療・医薬業界をさまざまな視点・論点から示すメディア

話題の焦点

感染性・化学性「津波肺」

2011年7月1日号

 6年前「スマトラ沖地震」が発生した際、多くの肺異常に遭遇した医師が、これを「津波肺」と定義、世界共通語として認識された。 津波に巻き込まれ、九死に一生を得た溺死寸前の生存者は「一瞬目の前が真っ暗闇になり、もうダメかも」と一様に恐怖を語る。 通常の溺水とは異なり、泥水、下水と、そしてさまざまな病原微生物が交じり合って、たっぷり吸飲、面倒な肺炎を発症する。 緑膿菌、大腸菌性であれば、急性期として比較的単純に治療は進むが、土中の真菌などが絡むと、数ヵ月後に発症するなんてことがある。 スマトラではほとんどなかった、船舶や乗用車由来の重油やガソリンによる化学物質性肺炎が、今回はより複雑化させている。 東日本大震災での津波肺の研究は、厄介ながらも着実に成果を上げており、国内他地域、さらには、チリ、ペルーなど地震頻発国に対して貴重な経験資料となった。(...  6年前「スマトラ沖地震」が発生した際、多くの肺異常に遭遇した医師が、これを「津波肺」と定義、世界共通語として認識された。 津波に巻き込まれ、九死に一生を得た溺死寸前の生存者は「一瞬目の前が真っ暗闇になり、もうダメかも」と一様に恐怖を語る。 通常の溺水とは異なり、泥水、下水と、そしてさまざまな病原微生物が交じり合って、たっぷり吸飲、面倒な肺炎を発症する。 緑膿菌、大腸菌性であれば、急性期として比較的単純に治療は進むが、土中の真菌などが絡むと、数ヵ月後に発症するなんてことがある。 スマトラではほとんどなかった、船舶や乗用車由来の重油やガソリンによる化学物質性肺炎が、今回はより複雑化させている。 東日本大震災での津波肺の研究は、厄介ながらも着実に成果を上げており、国内他地域、さらには、チリ、ペルーなど地震頻発国に対して貴重な経験資料となった。(ヤ

有料会員限定

会員登録(有料)
この記事をお読みいただくためには、会員登録(有料)が必要です。
新規会員登録とマイページ > 購読情報から購入手続きをお願いいたします。
※IDをお持ちの方はログインからお進みください

【会員登録方法】
会員登録をクリックしていただくと、新規会員仮登録メール送信画面に移動します。
メールアドレスを入力して会員登録をお願い致します。
1ユーザーごとの登録をお願い致します。(1ユーザー1アカウントです)

googleAdScence