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「アクトス」に問われる薬の価値

日本にも影響するフランスの新規処方差し止め判断

2011年7月1日号

 12年の米国での特許失効という頭痛の種を抱えていた武田薬品に突如降って湧いた、チアゾリジン系経口糖尿病薬「アクトス」(一般名=ピオグリタゾン)の安全性問題。6月23日、欧州医薬品庁(EMA)のヒト用医薬品委員会(CHMP)は、当面の結論を7月に持ち越すとしたが、その前途はまだまだ不透明だ。  今回の問題の発端は、フランス保健製品衛生安全庁(Afssaps)が6月9日、アクトス及び同薬とメトフォホルミンの合剤の新規処方差し止めを通達したことだ。同通達は、フランス当局が国内の保健データベース(SNIRAM)内の約150万人の糖尿病患者(40〜79歳)のうち、06〜09年のデータを用いて行った膀胱がん発症率比較のレトロスペクティブな疫学研究「CNAMTS」の全体解析に基づくものである。これによると、アクトス投与患者約16万人では、非投与患者約133万人...  12年の米国での特許失効という頭痛の種を抱えていた武田薬品に突如降って湧いた、チアゾリジン系経口糖尿病薬「アクトス」(一般名=ピオグリタゾン)の安全性問題。6月23日、欧州医薬品庁(EMA)のヒト用医薬品委員会(CHMP)は、当面の結論を7月に持ち越すとしたが、その前途はまだまだ不透明だ。  今回の問題の発端は、フランス保健製品衛生安全庁(Afssaps)が6月9日、アクトス及び同薬とメトフォホルミンの合剤の新規処方差し止めを通達したことだ。同通達は、フランス当局が国内の保健データベース(SNIRAM)内の約150万人の糖尿病患者(40〜79歳)のうち、06〜09年のデータを用いて行った膀胱がん発症率比較のレトロスペクティブな疫学研究「CNAMTS」の全体解析に基づくものである。これによると、アクトス投与患者約16万人では、非投与患者約133万人に比

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